いすみ鉄道 後編    (城見ヶ丘駅~大原駅)

 

 いすみ鉄道いすみ線の後編です。

 

 大手通り、城下町通りを通って桜台交差点を左折して外廻通りで夷隅川を渡って船子交差点を直進して465を東に走る。2kmほど走って「もうすぐ上総中川駅かなぁ」と思ったところで「途中に新しい駅があったはずだ。」と気がついた。慌てて地図を見ると船子交差点から大多喜街道を600mほど北上した所に駅らしいマークがある。昨日の雨のサイクリングで地図が濡れて擦り切れたので見落としてしまったのだ。5~6kmの追加走行となるが致し方ない。引き返して「城見ヶ丘駅」に向かった。

 

8.城見ヶ丘駅  しろみがおか

 大多喜街道から線路脇の道に降りるところは狭く、わかりにくかったけれど何とか駅に辿り着いた。単式ホーム1面1線。ホームとベンチだけの駅。近くに団地が分譲されたのをきっかけに平成20年(2008)に誕生した新しい駅だ。徒歩5分の所にショッピングプラザがあり、東京駅行きの高速バスの乗り場もある。首都圏に新駅を作るとなると数十億円かかるけれど(さいたま新都心駅の総工費は131億円)ここは1000万円くらいで造れそうだ。

入り口はバリアフリースロープのみです。

駅名標。大原方面。

上総中野方面。遠方の高架が大多喜街道。

 

 船子交差点まで戻って、再びルート465を東に走る。2.5kmほど行くと左側に「上総中川駅」がある。

 

9.上総中川駅  かずさなかがわ

 なんとなく地味な駅だ。単式ホーム1面1線、国道465号から階段なしでホームに上がれるようになっている。

 ここから北に徒歩30分のところに「ポッポの丘」という私設の鉄道博物館がある。ここはもともと養鶏場を営んでいた社長が、平成22年(2010)、当時のいすみ鉄道の社長から、「鉄道車両を買わないか」と言われ、自動車を買う感覚でいすみ200形を購入したのが開園のきっかけになったという。現在は本物の鉄道車輛が20~30台も保存展示されている。また、生みたてタマゴかけご飯、ソフトクリーム、鉄道グッズ、子供用遊具など、いろいろ楽しめるテーマパークになっている。しかし、休業曜日が火、水、木だった・・残念。

昭和を感じる待合室です。

上総中野方面。

大原方面。駅名標。

 ルート465を東に3kmほど走ると大きな駅舎の「国吉駅」がある。

 

10、国吉駅  くによし

 相対ホーム2面2線。下り線ホームへは踏切を渡る。北側に留置線があり、キハ30、キハ28が保存されている。駅舎と思われた三角屋根の建物は、実は「いすみ市商工会館」で、駅舎は西端の一部分だった。「国吉神社」の最寄り駅として、駅入り口は注連縄(しめなわ)や鳥居で飾られていた。待合室に古めかしい薪ストーブがあり、煙突も付いていたから冬場は現役で活躍しているのだろう。

 下りホームに女性が一人列車を待っていて、しばらくしてやって来たキハ302に乗り込んでいった。懐かしい映画のワンシーンを見たようだった。

商工会館の端っこに駅舎があります。

入り口には真っ赤な鳥居と大きな注連縄があります。

座布団があって、ほっこりする待合室です。

現役の薪ストーブがありました。

ホーム側から見た改札口。ここにも注連縄が。

下り線ホームへは構内踏切を渡ります。

下り列車が来ました。302です。

上総中野に向けて走り去って行きました。

上総中野方面。駅名標。

大原方面。留置されている列車も絵になる。

国吉神社の解説板がありました。

ホームから畑に直接行くことができるようです。

新しくキレイなトイレです。

 とても良い雰囲気の駅だったので、のんびり写真を撮っていたら、頭がクラクラして、異様に汗をかいている事にも気がついた。上着やズボンも塩吹き状態で白くなっている。出発してから500mlペットボトル4~5本の水分補給をしているが、オシッコが出ていない。「これはまずい!」と思って自販機でスポーツドリンクを買って飲み干した。

 気温35度の猛暑日のサイクリングは気付かないうちに熱中症になっていることがある。たくさん水分補給したつもりでも、正常なオシッコが出ていなければ水分不足なのだ。しかも今日も休憩なしに動いている。止めどなくダラダラ汗が出る。・・嫌な予感がした。

 次の「新田野駅」までは2kmほどだが、駅に着く直前に不安が的中して両大腿部、下腿部が筋強直を起こした。痛みで動かすことができない。ゆっくりとストレッチやマッサージをしたが、なかなか筋肉は落ち着いてこない。十数分後、何とかヨチヨチ歩けるようになったので、駅に行って自転車をたたんで輪行バッグに入れた。

 あと二駅、7.6km走れば完走だったのだが諦めざるを得なかった。要因は、城見ヶ丘駅に戻ったことで5~6km余計に走ったことより、やはりこの暑さだ。

 以前も熱中症で筋強直を起こしたことが3回ほどあった。最初は2018年の熊谷だが、このときの気温は37.8℃だった。さすが熊谷だ。次は2022年、霞ヶ浦半周コース60kmの終盤で脚がつった。その次は2023年浦和に行ったときで、この日は記録的な暑さの37.9℃だった。とにかく「35度以上の猛暑日のサイクリングは要注意!」。わかっていて4回目となったことを反省した。びっこを引きながら新田野駅の写真を撮った。

 

11、新田野駅  にったの

 単式ホーム1面1線。小さな待合室があるだけの駅。国道465に面していて歩道とホームとの段差もないのでバス停のような駅だ。

道路脇にある待合室。

道路の歩道とつながっていてバス停もあります。

上総中野方面。

大原方面。

 

 しばらくしてやって来たキハ20形に乗って大原駅に向かったが、乗車して車内の美しさに驚いた。外観とのギャップがスゴイ!最新の観光列車のような美しさだった。しかし大原まではけっこう距離があって、立っているのさえ大変なヨレヨレ状況の私を、乗客は「変な人」を見る目で見ていたと思う。降車の際も乗車料金の支払いの勝手がわからず、もたもたしてしまい、乗務員に教えられて料金を支払った。脚の痛みで「路線ワンマンバス方式」だと気づくのが遅かったのだ。

この美しさに驚愕!すばらしい。

 

14、大原駅  おおはら

 明治32年(1899)房総鉄道の終着駅として開業。大正元年(1912)大原大多喜人車軌道が開業し、2路線の終着駅となる。昭和五年(1930)夷隅軌道に換わって木原線が開業。その後国鉄民営化により、昭和63年(1988)木原線は第三セクターいすみ鉄道いすみ線となった。

 JR東日本大原駅は単式ホーム、島式ホームの2面3線。東側に4本の留置線がある大きな駅だ。いすみ鉄道大原駅は頭端式ホーム(島式)1面2線で、JR側の1番線はJR外房線と連絡しているが通常は使用されない。改札にはグッズ販売店の店員さんはいるが、駅員は常駐していない無人駅だ。つまり、いすみ線は出発駅の大原駅も、終着駅の上総中野駅も無人駅という珍しい路線だ。駅舎はJR駅舎と繋がっていて十数メートル歩けば乗り換えができる。かつてJR木原線時代は現行のJR1番線ホームから発着していたが、いすみ線になって今の形となった。

駅舎。右側はJR大原駅とつながっています。

鉄道グッズがたくさん売られています。

待合室側から見た改札口。

ホーム側から見た改札口。

右はJR外房線の上り列車です。

右に行く線路はJR外房線と繋がっています。

まもなく上総中野駅に向けて出発です。

椅子も何もないシンプルなホーム。

2024.8.14

 

 

 先月、体調不良となり廻りきれなかった2駅にリベンジしてきた。JR総武線、外房線と乗り継いで大原駅に降り立ったのが 11:57。東京都練馬区の自宅を出たのが8:20だったからここまで来るのに3時間37分もかかった。外房は遠い。

 いすみ鉄道の上総中野行きの出発時間まで48分あるので、自転車で「西大原駅」に向かった。国道465号を2kmほど行くと線路と道路が近づいた道ばたに駅があった。

 

13、西大原駅  にしおおはら

 単式ホーム1面1線。駅周辺には主要な建物もなく、終点の大原駅と2kmと近いので、利用者は少ない。 写真を撮ってから465を3.5kmほど進む。

道路と線路の間の繁みが駅です。わかりにくい。

自転車が数台、駐められていました。

上総中野方面。

大原方面。

駅名標。

踏切から見た駅全景。木々に囲まれてのどかです。

 

12、上総東駅  かずさあずま

 相対ホーム2面2線。あたりには小さな商店や民家はあるが静かな駅だ。

駅入り口。小さな仮設トイレがあります。

大原方面。

構内踏切。上総中野方面。

上下線の両ホームに屋根付きベンチがあります。

下り列車がやってきました。352です。

 

 自転車をたたんで下り列車に乗り、「ポッポの丘」最寄り駅の上総中川駅に向かう。先月、来たときポッポの丘は定休曜日だったので立ち寄ることができなかったのだ。駅から北に2.5kmほど行くと、田んぼの先の丘の上に列車が並んでいるのが見えた。

最寄り駅の上総中川駅です。

乗ってきた下り列車が走り去って行きます。

 

 ポッポの丘

 有限会社ポッポの丘が運営する私設鉄道博物館。本物の鉄道車輛が20~30台も保存展示されている。ここはもともと養鶏場を営んでいた社長が、平成22年(2010)、当時のいすみ鉄道の社長から、「鉄道車両を買わないか」と言われ、自動車を買う感覚でいすみ200形を購入したのが開園のきっかけになったという。乗車体験、生みたてタマゴかけご飯、ソフトクリーム、鉄道グッズ、子供用遊具など、いろいろ楽しめる鉄道テーマパークになっている。

小高い丘の上に列車が並んでいます。

たくさんの実車を間近で見ることができます。

駅名標もありました。

地下鉄丸ノ内線は懐かしかった~。

ひっくり返して置いてあるのかと思いました。

 短い距離ですが乗車体験もできます。

食事のできる車両からは、のどかな田園風景。

景色を満喫しながらの 卵かけご飯。

 

 山裾沿いの道を南東に5kmほど走って「国吉駅」に行き、時刻表を見ると、次の上り列車まで40分ほど有ったので、ここから1kmほどの所にある「国吉神社」にお参りすることにした。

  国吉神社は1,500年以上前に創建されたとされる由緒ある神社。信州の諏訪大神より勧請され諏訪神社と称していたが、明治時代に周辺の神社が合祀され、町名から「国吉神社」となった。現在では二十八柱の神々が祀られている。島根の出雲大社から分祀された「出雲大社」が隣に鎮座し、日御碕神社、金比羅神社の社殿も立派だ。境内は清掃が行き届いていて気持ちが良い。露天が出て、キッチンカーも来ていた。

厳かな雰囲気の国吉神社

 御神木の大銀杏からエネルギーをもらって、のんびり休ませて頂いてから国吉駅に戻って上り列車を待った。

 しばらくして大原方面から上総中野行き352がやって来た。大多喜方面からは大原行き301が来て上下線交換が行われた。

下り352がやって来ました。

上り301もやって来ました。

 乗車して心地よい揺れに身を任せ、いすみ鉄道いすみ線を味わった。至福の時だ。車窓からは一面の緑が広がっている。青色モケットのクロスシート座席に座った若い女性が一人、ぼんやりとその景色を眺めている。素敵なワンシーンだった。

いすみ352の運転台、運賃支払機。

わかりやすい路線図です。

 小湊鐵道、いすみ鉄道は、都内から日帰り小旅行が楽しめて、タイムスリップ気分まで味わえる夢の路線だ。多くの方に訪れてもらいたい。                                                       2024.9.8